歯列矯正を始めたばかりの時に悩むこと…「矯正中に電動歯ブラシを使ってもいいの?」このような疑問を持っている方はいらっしゃいませんか?
かくいう私も、矯正を始めるときには、同じ疑問を持ちました。
矯正中に虫歯になるのはイヤなのでしっかり磨きたいのはもちろんですし、かといって器具が傷ついたり、破損するのも心配ですよね。
この記事では、歯列矯正と電動の歯ブラシとの関係について解説します。
歯列矯正中に電動歯ブラシを使っても問題ない!
まず、歯列矯正中に電動歯ブラシを使うことは基本的には問題なさそうです。私もクリニックに確認して、矯正中も使っています。現状不具合は特にありません。
これまで電動を使っていて普段しっかり磨けていたのに、ブラシを変えたことで磨けなくなってしまったらデメリットもあります。虫歯になってしまうリスクです。
虫歯のサイズなどによっても対応が変わってきますが、歯列矯正中に虫歯になってしまうと矯正期間がムダにのびてしまいます。また、マウスピース矯正だと、最悪マウスピースを作り直さないといけなくなるケースも…!
しっかり磨けているのなら、これまで通り電動を使い続けましょう。
ただ、歯科医師によって、ダメという考え方もあるようなので、心配なら一度担当の先生に確認するのがよさそうです。
▼そもそも歯列矯正ってどのくらいの期間が必要なのか?気になる方はこちらの記事もどうぞ
矯正の種類によって不安な点は違うと思うので、各矯正についてみていきましょう。
マウスピース矯正|アタッチメントがとれないかが不安な方へ
マウスピース矯正の場合は、ブラッシング時には器具を外しているでしょうから、「器具が傷つかないのか?」という心配はないと思います。
ただ、マウスピース矯正の特徴でもある「アタッチメントが取れないのか?」という不安があるかもしれませんね。
私自身アタッチメントをつけているのですが、電動歯ブラシの刺激で取れたことはありません。実際、食事をしたりする口内につけているのですから、とれづらいようになっています。ブラッシング程度の刺激でとれるような付き方ではないと感じます。
- アタッチメントとは?
- 歯を理想通りに動かしやすくするため、歯の表面につける突起のことです。一部のマウスピース矯正で使われる技術です。
また、初めてアタッチメントをつけたときに「もしもアタッチメントが取れたら、早めに受診してください」という旨の説明を受けました。日常生活でも取れてしまう可能性はあるということです。
アタッチメントが取れてしまった場合、受診すればまたつけてもらえます。一方で、虫歯になってしまえば矯正期間が長引くだけでなく治療で歯を削らなければならなくなります。
普通のものと電動のもの、自分に合っていてしっかり磨ける方を選ぶのがベストでしょう。
ワイヤー矯正|器具をつけたときでも電動歯ブラシOK
ワイヤー矯正など、器具をつけたときにも電動歯ブラシの使用は問題ありません。ただ、口内に器具があることは歯磨き中でも変わりないので以下の点にはご注意ください。
- ブラシの選び方
- 正しく使う
ワイヤー矯正以外の矯正方法だとしても、この2点は重要なので、後述したいと思います。
ワイヤー矯正の場合も、マウスピース矯正のときと同じで、虫歯になることの方がデメリットが大きいのではないかと思います。
電動・通常にかかわらず、ご自身がきちんと磨ける歯ブラシを選ぶのが良いでしょう。
セラミック|電動もダメではないが通常の歯ブラシで充分!
セラミックの場合も、電動歯ブラシの使用は問題になりません。ですが、通常の歯ブラシで充分かもしれません。
セラミックは矯正器具をつけず、人工の歯で歯並びを整えるため歯磨きも各段に楽になります。また、人工歯ができるまでは仮歯で過ごす時期もあります。
この仮歯は案外外れやすいので、仮歯の時期はなおさら、通常の歯ブラシを使う方がよさそうです。
電動歯ブラシの選び方
電動歯ブラシはどのように選んだら良いか、知っていますか?ポイントは大きく2つです。
- 振動数の違い
- ブラシの回転方式
振動数の違い
電動歯ブラシは、振動数の違いから音波ブラシと超音波ブラシに分けることができます。
振動数(毎分) | 矯正中おすすめ度 | |
音波 | 1~3万回以上 | おすすめ! |
超音波 | 120万回 | 使い方に注意 |
振動数が多いので、一見、超音波ブラシの方がよさそうに感じるのですが、使い方を間違えると歯茎や矯正器具を傷つけてしまうリスクが高いです。
振動数数千回のブラシも存在しているのですが、あまり効率的とは言えません。せっかくなので効率の良いものを使いたいですよね。
総合的にみて音波型が程よいといえると思います。
ブラシの回転方式
続いてのブラシの分類方法は「回転方式」です。ブラシの部分が回るか、回らないかで考えることができます。
- 反復回転方式(ブラシが回る)
- 左右に振動するタイプ(回らない)
反復回転式
円状のブラシが回るのが「反復回転式」です。皆さんがイメージしやすいのは電動歯ブラシ大手「ブラウン」のものではないでしょうか。
こちら歯ブラシ自体が回転するので矯正器具にひっかかり破損する可能性があるようです。ワイヤー矯正など、器具をつけたままブラッシングする方は注意が必要でしょう。
では、マウスピース矯正をするときの「アタッチメント」はどうなのでしょうか?
結論から言って、問題なく使えます!
実は私自身このタイプの歯ブラシを使っています。今のところ、アタッチメントがとれたことはありません。
また、矯正開始前のカウンセリングで電動歯ブラシは使えるか質問してみたときも「使えますよ」という返答で、ブラシのタイプごとで規制は特にありませんでした。
ブラシが振動するタイプ
もう1つは、ブラシが振動するタイプです。
こちらは、ワイヤー矯正など器具をつけたまま歯磨きする方に特におすすめです。やはり、反復回転式よりは器具が傷つくリスクを減らせます。
器具が傷ついてしまうと、治してもらうためにクリニックへ予約を入れて足を運ばなければなりません。予定外に歯医者さんに行くのは時間的にも経済的にも負担となりますよね。
そして何より、口内が傷ついてしまう恐れもあります。器具に合った歯ブラシを選びましょう。
▼電動歯ブラシで私が最近気になっているのが、振動式のこちらです。今の歯ブラシも良いけどホワイトニング効果も期待できるみたいなので、試してみたいなと思っています。
正しく使おう!電動歯ブラシ使用の注意点
電動歯ブラシ・手動の歯ブラシにかかわらず、使い方を間違っていると口内の環境が逆に悪くなってしまいます。
電動歯ブラシは特に機械的な刺激が加わります。手動のものより影響がより大きいので、正しく使用しましょう。
強く押し付けすぎないように!
ブラシを強く押し当てすぎないように注意してください。毛先を軽くあてるだけで充分ですよ。
電動歯ブラシは、軽い力でしっかり磨けるのがメリットです。強く押し当ててしまうと、電動歯ブラシのメリットを得られません。
「歯茎も磨けるか?」機種によるので確認を!
歯茎にも使用できるかどうかは、機種にもよるので確認してから使いましょう。
使える機種でも、強く押し当てすぎないように注意します。強い力で歯磨きを続けると、歯茎が下がって知覚過敏の原因となることもあります。
私は力の入れ過ぎで知覚過敏気味です…
早くこの事実を知りたかった…
歯磨き粉は使わない!
電動歯ブラシを始めて購入したとき、あるあるの疑問が「歯磨き粉は使うの?使わないの?」というものだと思います。ズバリ「使わない」です!
特に研磨剤が入っているものは避けましょう。
ですが、今まで歯磨き粉を使っていたのに、急に使わなくなるのは抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんね。どうしても使いたいときは、研磨剤不使用のものを選んだり、ジェルタイプを使ったりするのをおすすめします。
一回の使用時間を守ろう!
電動歯ブラシには使用時間の制限があります。機種によって違うので、使い始めるまえに確認して守るようにしましょう。
2~3分できれいになることも多いため、最初は時間の短さにびっくりするかもしれませんね。
しかし、磨きすぎも歯を傷つける原因となる可能性があるため、時間の延長はしないでおきましょう。
歯間ブラシの併用を!
歯並びが悪い方は既に使っている方も多いと思いますが、矯正中も歯間ブラシなどを併用するのをおすすめします。
器具の有無にかかわらず、歯が動いてくると今までとは違う場所に食べ物が挟まりやすくなるタイミングがあります。矯正途中に虫歯になるとデメリットしかありません。
いくら電動で綺麗になるとはいえ、ブラシの届かない部分はどうしようもないです。電動歯ブラシで大幅にブラッシング時間を短縮できるので、歯間ブラシの時間を合わせても、手動よりは早く終えられると思いますよ!
この記事のまとめ
矯正中によくある疑問「矯正中に電動歯ブラシは使えるの?」
答えは「イエス」です!
矯正中に電動歯ブラシを使うこと自体は全く問題ありませんが、歯ブラシの選び方と使い方に注意しましょう。電動歯ブラシを適正に使えなければ矯正器具や口内に傷をつけてしまうリスクがあります。
一方で、矯正中に虫歯になってしまうとデメリットしかないため、使えるものを適正に使って、矯正中もできる限り快適に過ごすことをおすすめします。
電動歯ブラシの届かない部分もあるので、歯間ブラシなども併用しながら口内環境を整えていきましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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